孫子の兵法に「彼を知りて己を知れば百戦して殆うなからず」という言葉がある。ケアで例えると、相手を知ること(介護される方)と客観的に自分(介護する方)を知らなければ戦う(介護)たびに負けてしまうという解釈だ。
特に、自宅介護をされている家族の方は、介護対象となる方のこれまでの人柄や思い出などが交差し、全く変わってしまった現状に戸惑いや心労、肉体的にも疲労を感じることが多いのではないだろうか。介護においてどうしていいか迷った時には、孫子の教訓を思い出してほしい。基本的な介護のポイントは押さえながら、日々の生活の中での介護の進行度が増す度に落胆せず、物事を客観的にとらえ、変化と対応を続けることが暮らしの中で互いに辛くならずに生活をするポイントになるであろう。
しかし、課題のクリアを思案する中で、介護する方の高齢化が問題視されているのも現状だ。メンタル的な解決案は見い出せても、介護する方の肉体的疲労は取り去ることはできない。
そういう時に助けてくれるのが、ケアハウスである。施設には、看護のスキルを持った介護福祉士、心身や環境に応じて介護プランを立てるケアマネージャー、生きがいや喜びを与えるレクリエーション看護師、さらには介護福祉士よりも高い知識とスキルを習得し介護職員へ介護サービスの向上を指導する認定看護師といったスペシャリストで運営されている。入所される方にもその家族にも信頼をもった看護サービスが望めるのが、ケアハウスなのである。
ケアハウスの内容をよく知れば、大切な家族の介護を自ら手放すことに負い目を感じることもないだろう。信頼と快適な生活が保たれるサービスが望めるのが、ケアハウスなのである。